親族に人気の法事引き出物｜相場・お返しマナー・選び方をご紹介

法事の引き出物とは？香典を頂いたお返しとの違い

法事の引き出物とは、法要当日に参列してくださった方々へ、施主から感謝の気持ちを込めて渡す品物のことです。列席に対するお礼や、故人をしのぶ時間を共有してくれたことへの感謝、当日頂いた御仏前やお供物へのお返しの意味合いも含まれます。

法事の引き出物は、法要当日の参列や御仏前、お供物へのお礼。一方、葬儀の香典返しは、主に葬儀で頂いた香典へのお礼が目的です。目的が異なるため分けて贈るのが基本です。ただし、地域や家の慣習によっては、法事の引き出物に葬儀の香典返しの意味合いを含めて贈る場合もあるので、事前に確認しましょう。

法事の引き出物で親族への相場はいくら？失礼のない金額設定が重要

親族へ贈る法事の引き出物では、失礼のない金額設定が重要です。一般的な相場を把握しつつ、故人との関係性や地域の慣習も考慮して予算を決めましょう。親族への引き出物の金額相場や、状況に応じた金額の考え方について詳しく解説します。

引き出物の金額相場と目安｜一般的には約2,000円～5,000円

法事の引き出物の金額相場は、一般的に約2,000円〜5,000円。頂いた香典やお供えの3分の1から半額程度をお返しするのが基本です。

相場はあくまで目安であり、地域や家の慣習や故人との関係性によって金額は変動します。大切なのは金額の多い少ないよりも、感謝の気持ちを込めて品物を選ぶことです。事前に親族間で相談できる場合は、おおよその予算感を共有しておくとスムーズでしょう。

近い親族と遠い親族や会食の有無で金額は変わる

引き出物の金額は、故人との関係性が近い親族と遠い親族とで変わることがあります。近い親族からは比較的高額な御仏前やお供えを頂くケースが多いため、応じて引き出物の金額も少し高めに設定することが一般的です。

法事の後に会食の席を設ける場合と設けない場合でも、引き出物の予算は変わります。会食がある場合は、会食の費用を考慮して引き出物の金額をやや抑えめに、会食がない場合は、会食の予算を引き出物にあてることが多いです。

高額な香典や御仏前を親族から頂いた場合の対応

親族から特に高額な香典や御仏前を頂いた場合、通常の引き出物とは別に、少し手厚くお礼をするのが一般的です。一般的な引き出物に加えて、後日改めてお礼の品物を贈る、引き出物の品物をランクアップするなどの方法があります。

合計して3分の1から半額程度の金額が目安ですが、相手に過度な気遣いをさせないような配慮も必要です。感謝の気持ちを丁寧に伝え、故人との思い出を分かち合いましょう。

地域による品数の違いと予算の考え方｜関東地方と関西地方の違い

法事の引き出物には、地域によって品数や予算の考え方に違いがあります。関東地方では、引き出物は1品で用意するのが一般的。1品に予算をかけて質の高い品物を選ぶ傾向が強いです。

関西地方では、引き出物を2品や3品用意する習慣の地域もあります。メインの品物に「粗供養」と記し、引き菓子を添える形がよく取られます。複数の品物を用意するため、一つ一つの品物の価格を抑え、全体の予算を調整するのが一般的。地域によって品数や予算の違いがあるため、自身の地域の慣習を事前に確認して適切な形で用意しましょう。

親族に失礼のない法事の引き出物のマナーとタブー

法事の引き出物を選ぶ際には、親族に失礼がないようマナーを守ることが大切です。渡すタイミングや品物の選び方、避けるべきタブー品などの基本的なマナーを理解しておきましょう。

引き出物を渡す正しいタイミングとスマートな渡し方

法事の引き出物を渡すタイミングは、一般的に法要が終わり、会食がある場合はお開きの際。または参列者が帰る際です。施主や遺族が、一人一人に感謝の言葉を述べながら手渡しするのが最も丁寧な渡し方。

遠方からの参列者や持ち帰りが大変そうな方には、後日配送するという配慮も良いでしょう。後日配送する場合、法要が無事に終わった報告と感謝の気持ちを伝える挨拶状を添えるのがマナーです。

引き出物の適切な範囲と品数｜親族の家族構成も考慮

引き出物は、基本的に一世帯に対して1つ用意します。夫婦で参列された場合も1つで問題ありません。ただし、成人した子どもが親とは別に香典を包んでくださった場合は個別に用意すべきです。

品数については地域差がありますが、関東では1品、関西では2品～3品が一般的です。親族の家族構成を考慮し、例えば小さな子どもがいるご家庭には、皆で分けられる個包装のお菓子を選ぶと喜ばれます。

法事の引き物で避けるべき品物｜肉や魚は贈ってはいけないタブー品

法事の引き出物では、贈ってはいけないとされるタブー品があります。代表的なものは、殺生を連想させる肉や魚などの生もの、慶事を連想させるお酒などです。

あまりに派手なデザインや華美な包装の品物も避けるべきです。故人をしのぶ場にふさわしい、落ち着いた品物を選ぶことが大切です。

遠方の親族や高齢の親族への配慮ポイント

遠方から参列する親族や、高齢の親族へ引き出物を渡す際には、特に配慮が必要です。遠方の方には、持ち帰りの負担を考え、軽くてかさばらない品物を選ぶか、後日配送する対応を検討しましょう。

高齢の親族には、重たいものや日持ちのしないものは避け、日用品や、個包装で食べやすいお菓子などが喜ばれます。カタログギフトは、相手が好きなものを選べるため、どのような方にも配慮できて便利です。

法事の引き出物の熨斗（のし）マナーと正しい書き方

法事の引き出物には、のし紙を掛けます。のし紙の種類や水引の色、表書きの書き方には決まりがあります。親族に失礼のないよう、正しい知識を身につけておきましょう。法事の引き出物ののしに関するマナーと書き方について解説します。

のし紙の種類と水引の選び方｜色や結び方

法事の引き出物に用いるのし紙は、一般的に弔事用のものを選びます。あわび結びが印刷されている慶事用ののしは付けません。水引の色は、黒白または双銀の結び切りが基本。関西など一部の地域では、黄白の結び切りを使用することもあります。結び切りは「不幸が二度と繰り返されないように」という意味が込められています。

包装紙の内側にかける内のしと、外側にかける外のしがあります。法事の引き出物では控えめな印象の内のしが好まれますが、地域によって包装の仕方は変わるので、事前に確認しましょう。

表書きの一般的な書き方「志」以外も解説｜粗供養や満中陰志

のし紙の表書きは宗教や地域によって異なりますが、一般的に使われるのは「志」です。これは仏式、神式、キリスト教式など、多くの宗教で使えます。

「粗供養」は、主に関西地方でよく用いられる表書きです。また、忌明けにあたる四十九日の法要の引き出物には、「満中陰志」という表書きも使われます。満中陰志には、忌明けを無事に迎えたことへの感謝と報告の意味が込められています。事前に地域の慣習や宗派を確認しておくと安心です。

施主の名前の書き方｜連名にする場合も解説

のし紙の水引の下には、施主の名前をフルネームで記載します。夫婦連名の場合は夫の名前を右に、妻の名前を左に書きます。兄弟姉妹で施主を務める場合は、年長者から順に右から記載します。

3名以上の場合は、代表者の名前を中央に書き、その左下に「外一同」や「他一同」と小さく書き添えるか、全員の名前を記載します。文字は薄墨ではなく濃墨で書くのが一般的です。

三十三回忌や五十回忌など｜弔い上げの際の注意点

三十三回忌や五十回忌など、長い年月を経て行われる法要は弔い上げと呼ばれ、故人の個別の供養を終える節目とされます。弔い上げの際の引き出物ののし紙は、通常の法事と異なる場合があります。

故人がご先祖様の仲間入りをし、お祝いごととする宗派や地域の場合、水引を紅白の結び切りにして表書きは「粗品」や「記念品」と書きます。弔い上げの法要をする際は、事前にお寺や親族の年長者などに確認しましょう。

親族が喜ぶ法事の引き出物選び｜失敗を防ぐための大切なポイント

法事の引き出物は、故人をしのび集まってくださった親族へ感謝を伝える大切な品物。親族が喜ぶ法事の引き出物選びで失敗を防ぐための、大切なポイントや具体的な選び方をご紹介します。

引き出物選びの基本｜感謝の気持ちと故人をしのぶ心を込めて

法事の引き出物選びで最も大切なのは、参列してくれた親族への感謝の気持ちと、故人をしのぶ心を込めることです。特別に高価な品物を贈る必要はありません。たとえささやかな品物であっても、心を込めて選んだものであれば気持ちは伝わります。

参列してくれた親族が好きなものを贈るのはもちろん、故人が好きだった品を選ぶのも、故人をしのぶ良いきっかけになるでしょう。

親族の状況にあわせた具体的な選び方｜年齢や体調によって細やかに配慮

親族とひと口に言っても、年齢層や家族構成、体調などは様々です。状況にあわせた細やかな配慮が、喜ばれる引き出物選びの鍵となります。具体的な状況別に、選び方のヒントを見ていきましょう。

高齢の親族が多い場合の品物選びで心掛けたいこと

高齢の親族には、軽くて持ち運びやすく、使いやすい品が基本です。個包装で日持ちする和菓子や健康志向の食品、実用的な消耗品が喜ばれます。相手の健康や好みを事前に確認できれば、より心のこもった引き出物が贈れます。

幅広い年齢層の親族が集まるときに喜ばれる選び方

幅広い年齢層が集まる場合は、どなたにも好まれる品を選びましょう。個包装のお菓子詰め合わせや飲料ギフトは家族で楽しめます。タオルや洗剤などの日用品も定番。相手が好きなものを選べるカタログギフトも便利です。

遠方からの親族には持ち運びやすさも考慮

遠方からの親族には、持ち帰りの負担を減らす配慮が大切です。軽くてかさばらない海苔やお茶、軽量な雑貨などが適しています。お菓子なら割れにくいものを。重い品は後日配送し、お礼状を添えましょう。

暑さ・寒さなどの季節に応じた引き出物の工夫

季節感を取り入れた引き出物も喜ばれます。夏なら涼やかなゼリーや冷たい飲み物、冬なら温かい飲料セットやスープなどが良いでしょう。季節を感じる品は印象に残りやすく、心遣いが伝わります。日持ちと持ち運びには注意が必要です。

アレルギーや体調に配慮した品物の選び方

アレルギーや食事制限のある親族には細心の注意を。可能なら事前に確認し、アレルゲンを含まない食品や、誰にとっても使いやすい日用品がおすすめです。相手を思いやる引き出物選びをしましょう。

2,000円～3,000円｜親族向け定番の引き出物

法事の引き出物にはお菓子や実用的な日用品など、定番でありながら質の良いものが喜ばれます。親族への法事の引き出物として2,000円〜3,000円の予算でおすすめの品物をご紹介します。

ひととえ 粋撰菓B

ひととえ 粋撰菓B

2,160円

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さつまいもや栗といった、和の食材を使った焼き菓子の詰め合わせです。上品な味わいでおしゃれなパッケージなので年齢問わず喜ばれます。個包装なので家族の多い親族にもおすすめ。

バスツーリスト バスソルトセットC

バスツーリスト バスソルトセットC

2,200円

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おしゃれなバスソルトとブラシ、ウォッシュタオルのセット。オーストラリアとイタリアのバスソルトで旅行の気分を味わえます。のしとラッピングにも対応しているので法事の引き出物におすすめです。

伊賀越 天然醸造蔵仕込み 和心詰合せC

伊賀越 天然醸造蔵仕込み 和心詰合せC

2,565円

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有明海産の香り豊かな醤油海苔や、明太子風味の海苔、卵かけご飯にぴったりの専用醤油などの詰合せ。消え物なので、香典返しや法事の引き出物に適した品です。和食が好きな方や高齢の親族にもおすすめ。

3,000円～5,000円｜高級感のあるコーヒーやタオル

3,000円〜5,000円の価格帯では、定番品に加えて少し高級感のある品物も選択肢に入ります。コーヒーやタオルなどは質にこだわることで、より感謝の気持ちを伝えられるでしょう。3,000円〜5,000円の予算で親族向けの法事引き出物におすすめの品をご紹介します。

スターバックスコーヒー&スイーツギフトB

スターバックスコーヒー&スイーツギフトB

3,240円

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人気ブランドの『スターバックスコーヒー』ドリップタイプのコーヒーとお菓子のセット。おしゃれさと高級感を兼ね備えた品なので、法事の引き出物やお礼にぴったりです。故人がコーヒー好きだったという方にもおすすめ。

王妃のタオル THE QUEEN’S TOWEL バスタオル ネイビー

王妃のタオル THE QUEEN’S TOWEL バスタオル ネイビー

4,400円

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タオルの名産地である今治で作られた綿100％のバスタオルです。ほどよい重厚感と吸水性があり、優しい肌触り。落ち着いた色合いと上質なパッケージも魅力で、どの年代の方にも喜ばれる引き出物です。

リンベルカタログギフト ヒアデス＆サターン

リンベルカタログギフト ヒアデス＆サターン

4,400円

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厳選された食品と雑貨を収めた、2冊セットのカタログギフトです。幅広いジャンルから選べるため、年代や性別を問わず選びやすい内容となっています。上品なデザインで、香典返しや法事の引き出物にも適しています。

5,000円以上｜親族におすすめの上質なお菓子やカタログギフト

5,000円以上の予算では、より上質で特別な品物を選べます。高額な御仏前を頂いた場合のお返しや、特に感謝を伝えたい親族への引き出物に適しています。

京都利休園 宇治銘茶詰合せC

京都利休園 宇治銘茶詰合せC

6,156円

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柔らかな新芽を使用して、じっくりと時間をかけて仕上げた宇治銘茶です。豊かな香りとまろやかな甘みが調和した上質な味わいが楽しめます。落ち着いたデザインの化粧箱入りで弔事にふさわしい品です。

リンベルカタログギフト 美味百撰 片栗

リンベルカタログギフト 美味百撰 片栗

8,800円

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産地が明確な食材、旬にこだわった新鮮な海の幸といった本物の美味美食だけを厳選したグルメカタログギフトです。旬のフルーツは期間限定、冷蔵でお届けするなど本物の味を追求したこだわりの内容。

カタログギフト 沙羅 月見草

カタログギフト 沙羅 月見草

9,680円

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弔事専用カタログギフトとして人気のシリーズです。落ち着いた表紙デザインで、グルメから日用品、体験ギフトまで幅広い品揃えが魅力。香典返しや満中陰志などの仏事全般で使え、感謝の気持ちを伝えられるカタログギフトです。

法事の引き出物手配をスムーズに進める段取りと注意点

法事の準備はたくさんあるため、引き出物の手配も計画的に進めることが大切です。親族への引き出物の手配をスムーズに進めるための段取りやオンライン注文の際の注意点、お礼状について解説します。

いつから準備？法事の引き出物手配スケジュールとチェックリスト

法事の引き出物の準備は、法要の日程が決まったら早めに始めるのが理想です。遅くとも1か月前には品物を選び、2週間前には注文がおすすめ。チェックリストを活用し、余裕を持った準備を心掛けましょう。

＜法事の引き出物手配チェックリスト＞
・法要の日程と場所を決める
・おおよその参列人数を把握する
・引き出物の予算を確認する
・引き出物の品物を決める
・のし紙を準備する（種類、表書き、施主名、水引の色、結び方）
・品物の注文個数を決める
・包装方法を決める（内のしか外のしか、包装紙の種類など）
・手提げ袋の有無と必要数を確認する
・品物の納品日や配送希望日を決める
・お礼状や挨拶状を準備する
・配送のときは配送先リストを作成する
・納品後の品物を確認する

ギフト専門店とオンライン通販｜使い分けとメリット・デメリット

引き出物の手配は、ギフト専門店の実店舗やオンライン通販を利用するのが一般的です。実店舗では、専門スタッフに相談しながら品物を選べ、包装やのしについても直接確認できるメリットがあります。オンライン通販は、時間や場所を選ばずに豊富な品揃えの中から選べ、価格の比較がしやすいのが魅力です。

相談したい場合は専門店、手軽に済ませたい場合は通販がおすすめです。自身の状況にあわせて使い分けるのが良いでしょう。

オンライン注文時の注意点｜地域独自の慣習や個別対応は可能？

オンラインで引き出物を注文する際は、いくつか注意点があります。まず、のし紙の表書きや水引の種類が、地域の慣習や宗派に合っているか確認しましょう。サイトによっては、細かく指定できない場合もあります。

複数の品物を異なる宛先に送る場合や、個別のメッセージカードを添えたい場合など、特別な対応が可能かどうかも事前に確認が必要です。えんとわの引き出物には、無料で個別のメッセージカードを添えられます。おしゃれさもありながら落ち着いたデザインなので、親族の方にもおすすめです。

お礼状や挨拶状は必要？親族へ添える場合の文例

法事の引き出物には、お礼状やメッセージカードを添えるのが丁寧なマナーです。故人の法要が無事に終わったことの報告と、参列や香典へのお礼の言葉を記します。時候の挨拶は省略し、句読点を使用しないのが一般的です。手書きで一筆添えると、より心がこもった印象になります。

＜引き出物のお礼状の文例＞
謹啓


先日は亡祖父 ○○儀 ○○回忌法要に際しまして
お心のこもったお供えを賜り 誠にありがとうございました
おかげさまをもちまして 法要を滞りなく執り行うことができました
つきましては供養のしるしとして 些少ながら品物をお届けいたします
ご受納いただければ幸いです


書面にて恐縮ではございますが まずは略儀ながら御礼申し上げます


謹白


令和○年○月○日
施主　○○○○

【Q&A】法事の引き出物や親族への対応に関するよくある疑問

法事の引き出物に関して、親族への対応で疑問に思うことも多いでしょう。小規模な法事の場合や会食をしない場合などによくある疑問と回答をQ&A形式でまとめました。

Q. 親族のみの小規模な法事でも引き出物は必要ですか？

A. はい、親族のみの小規模な法事であっても、基本的には引き出物を用意するのがマナーです。香典や御仏前を頂いた場合は、お返しとしての意味合いもあり、列席への感謝の気持ちを表すためにも必要です。
ただし、身内で事前に話し合って引き出物を省略すると決めた場合は必要ありません。状況に応じて柔軟に対応しましょう。

Q. 法事で会食をしない場合、引き出物の相場や内容は変わりますか？

A. 法事で会食をしない場合、引き出物の相場や内容が変わることが多いです。一般的に、会食の費用がかからない分、引き出物の予算を少し上げる傾向にあります。例えば、会食がある場合は3,000円程度の引き出物、会食なしの場合は5,000円程度のものを選ぶといった調整をします。

Q. 欠席した親族から御仏前を頂いた場合、引き出物はどのように渡せば良いですか？

A. 法事を欠席された親族から御仏前を頂いた場合も、引き出物をお渡ししましょう。法要後できるだけ早く、1週間から10日以内を目安に品物を配送します。
配送するときには、法要が無事に終わったことの報告と御仏前へのお礼、相手の健康を気遣う言葉などを記したお礼状を必ず添えましょう。

Q. 四十九日の引き出物と葬儀の香典返しは一緒に渡しても問題ありませんか？

A. 四十九日の引き出物と葬儀の香典返しは、本来別々のものです。葬儀当日に香典返しを渡している場合は、四十九日には引き出物のみを用意します。
香典返しを忌明け後に贈る場合、香典返しと四十九日の引き出物は別々に用意し、のしも区別して渡すのが基本です。同時に渡す場合でも、品物は分け、それぞれのしを掛けましょう。金額を合算して1つの品にするのは避けましょう。

Q. お坊さんへの引き出物は親族と同じもので良いのでしょうか？のしはどうしますか？

A. 法要でお世話になったお坊さんへは、御布施や御膳料、御車代の他に、引き出物をお渡しする場合があります。引き出物は、親族にお渡しするものと同じもので基本的に問題ありません。
のし紙の表書きは「志」が一般的ですが、「御礼」とすることもあります。水引の下には施主の名前を記載します。ただし、地域やお寺の方針によっては引き出物が不要な場合や、特定の慣習があることも考えられるため、事前に確認しましょう。

Q. 法事には親族をどこまでの範囲で呼びますか？何回忌まで引き出物を用意しますか？

A. 法事に呼ぶ親族の範囲に決まりはありません。一般的には、故人と関係の深かった方々や、三親等くらいまでの親族を呼ぶことが多いです。故人の遺志や、施主の意向、地域の慣習などを考慮して決めます。
何回忌まで法事を行い、引き出物を用意するかについても、家庭や地域によって異なります。一周忌、三回忌までは多くの方をお呼びし、以降は徐々に規模を縮小していくのが一般的ですが、弔い上げまで丁寧に行う場合もあります。

心のこもった法事の引き物で親族との絆を深めましょう

法事の引き出物には、故人をしのび、集まってくれた親族へ感謝の気持ちを伝える大切な役割があります。相場やマナーを守りつつ、相手の状況や好みに配慮した品物を選ぶことで、感謝の気持ちは自然と伝わるものです。心を込めた贈り物が親族との絆を深め、故人への供養となるでしょう。